その終末は始まりの為に

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人々が復興に尽力する中、更なる災厄が降りかかる。 突如として現れた、背中に翼を持つ者達。 それは、後の世で【ハネツキ】と呼ぶようになる人類の天敵であった。 地上に残された兵器をものともしないハネツキ達は、無作為に命を刈り取り始める。 いつ現れるかわからないハネツキの影に、怯えて暮らすようになって数年───── 突如、ハネツキ達の中に変化が起きる。 一体のハネツキが裏切り、人々を守るように戦い始めたのだ。 他を圧倒する力で同胞を倒し続けた深紅の翼を持つハネツキ。 他のハネツキが純白の翼を持つ中で、その深紅の翼だけが異色を放っていた。 孤独な存在として戦い続けていた紅いハネツキも、いつしか人々とコンタクトをとるようになり。 そのハネツキの名がエレーネだと知った人々もまた、彼女を信じ崇めるようになっていった。 エレーネに守られながら続けた復興が、一段落しようとした頃。 これまで数体でしかなかったハネツキが、空を覆い尽くすほどの大群で押し寄せて来たのだ。 それまでと同じように大群の前に立ちはだかり、単身戦いに挑んだエレーネ。
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