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何が起きたか分からない、
気がついたら、体には袈裟斬りを受けたかの如く、斜め右にぶったぎられた。
痛みを堪えながら、顔を上に向け、悲痛な声を上げた。
「ば、馬鹿な……その剣は……まさか……!」
倒れながら光秀の持っていた剣を見つめた、その剣の刃は赤黒く、鍔は鉄を溶かして固めたように形はいびつであった、
姿かたちだけでも奇妙と言えるのに、
その剣の禍々しい存在感が、更に際立たせた。
「気がついたか。この剣は、お前の知る人物の所有物、魔剣『閻魔』だ」
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