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それでも吉野は話しを続ける。
「先輩が…避けるから、いけないんです。」
私は強行突破に出た。
思いっきり窓に向かって走ったのだ。
吉野はあっさり離れた。
だか、座ってる状態から走ったので、私がこけた。
「痛っ……。」
「先輩大丈夫ですか?」
吉野の声に体が反応する。
今の吉野は、
怖い。
「うん…。大丈夫。ありがとう。
私もう帰るね。
また明日。」
吉野にそう言って、生徒会室から逃げた。
冬だと言うのに、ジャンパーも着ずに。
とにかく逃げたかった。
吉野が怖かった。
玄関に着き、上靴から外靴にはきかえる。
はきかえながら考えた。
吉野について。
確かに吉野の気持ちに気付いてた。
正直好かれるのは、悪く思わない。
逆に私も吉野の事が気になっていた。
だけど、もし仮に付き合ったとしても。
一年間離れてしまう。
メールや電話、会おうと思えば会える距離だけど…。
それでも一緒では無い。
気持ちが離れてしまう気がした。
だから私は、吉野を避けた。
避ける事によって解決出来る訳が無いのは、知ってる。
だけど、その方法しか思いつかなかった。
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