温度差

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掃除も無事終わり、一息つく。 「ふぅー。」 本気で疲れた。 学生なんだけどね…。 休みだと怠けるんだよ。 明日絶対、筋肉痛になるな。 ああ…。それはきつい。 気分も落ち着き、うたた寝しかけた時だった。 ガチャと言う音が聞こえた。 足音が俺の方に近づく。 「反塚、こんな所で寝ないでもらえる?」 「お前はお袋かよ…。」 「シュレッダーにかけるわよ。」 「ごめんなさい。」 雪乃が来たので、きちんと起き上がる。 きちんと服を着て来てる事に安心しながら。 流石にあれで来られたら、俺の理性が飛ぶからな。 「ちょっとキッチン借りるわよ。」 「どうぞ。」 雪乃はキッチンに所に行き、エコバッグから様々な食材を取り出す。 晩飯作ってくれるんだ。 久々だな…雪乃の飯。 雪乃の背中を見ながら、そんな事を考えてた。 「あんたにしては、綺麗に掃除出来てるわね。」 「まあ、頑張りましたから。」 ゴロンとソファーにもたれ掛かる。 「やる時はやるからね。あんたは。」 これは褒められているのだろうか…。 ここ最近そういう会話してないから、分かんない。 だけど、嬉しいかもな。 この人に褒められると。 「そんな事言われるとときめいちゃうよ。」 「カレーの中に毒入れて良い?」 「ごめんなさい。」
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