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颯太は相変わらず満面の笑み。
駄目だ…
本気で格好良い…。
何でこんなに格好良く見えるの?
熱のせいなの?
もし、熱のせいなら
このままずっと引いていたい…。
颯太を独り占めしたいな…。
恥ずかしさに耐えながら、無事お粥は食べ終えた。
「一花…。」
「ん?」
「ほっぺにお粥付いてるぞ。」
「嘘!?」
私が頬に付いたお粥を拭こうとすると、颯太は私の手を掴み
私の頬を舐めた。
「………!!!」
何が起きたの!?
えっと…えっと…。
混乱してる私の様子をみて、颯太はくすっと笑った。
「な、な、何するの!?」
「何って、お粥取っただけだよ?」
「そ、それぐらい自分で出来る!!」
「良いじゃん。親切心だ。有り難く受け取れ。」
「そ、そういう問題じゃ…」
だって…
だってもし、颯太に彼女居たら……。
「さっきからお前変だぞ。」
「変なのは、颯太だよ!
いつもしない事ばかり…
頭が壊れそうだよ……。」
本当に、颯太は何考えてるか分からない。
また心臓がうるさく鳴り出す。
「お前さ……俺の気持ちとか全然わかって無いだろ?」
颯太の…キモチ?
その事を考える前に、
私は思考回路が停止した。
――颯太が私にキスしたからである。
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