海と桜

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「チェルシーさん?」 「あ、チェンさん」 行商人のチェンさんだ。 息子のチャーリーも一緒にいる。 「どうしたんですか?具合でも悪いのですか?」 道に立ったままの私を不思議に思ったのだろう。 「大丈夫です、ちょっと考え事を」 「そうですか、それなら良かった」 「なんだチェルシー元気なら荷物運ぶの手伝ってよ!」 見るとチャーリーは大きな荷物を持っている。 チェンさんもそうだった。 おそらく貨物船から降ろした荷物だ。 「いいよ、手伝ってあげる」 「こらチャーリー、チェルシーさんには牧場の仕事があるんですよ」 「あっ、また忘れてた!エサやりしなきゃいけなかったんだ。ゴメンね、チャーリー」 「大丈夫ですよチェルシーさん、行ってください」 チェンさんに軽く頭を下げて私はまた走り出した。
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