Wedge

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「こうでないと」 弓弦は目の前の微笑ましい様子に顔を綻ばせる。 直後、彼にマイクが手渡された。 「なるほど」 そう言って彼がステージに上がると…… (トン、トン、トトン、トン…) 突然、誰が作ったのかもよくわからない曲が流れ出す。 「黄昏にシニカルに笑う街角……」 知っているのか弓弦は流暢に歌いだす。 彼はカラオケも任されていた。 そしてサビに入る頃…… 「……解こうじゃないか」 雪彦も立ち上がり、自分を投影するように歌いはじめる。
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