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「綺麗なことだけで済むのなら、
誰も苦労なんかしないさ。
望めば手に入るというなら、
未来なんてなくなってしまうよ……」
(パチパチパチパチ……!)
彼らが歌い終わった直後、音哉も含めて、拍手の嵐が起こった。
「さて」
弓弦の目に、もう9時を指している時計が入る。
「ありがとうございました」
「また来てよ」
「はい。……じゃ、また何かあれば」
弓弦は諭吉が一人入った封筒を手に、ホテルへの帰路についた。
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