偽りばかりの悪夢

4/17

27人が本棚に入れています
本棚に追加
/259ページ
弓弦が一息つく。 その表情はやけに神妙。 「しかし、実はあれでは無理だ」 「は!?」 紅の騎士は二人揃って驚く。 これまでに弓弦本人の話こそあったが、自分たちが信じていた話と真っ向から対立する論だったのである。 たとえ本当かもしれないと思えても、すぐには信じられなかった。 「じゃあ、方法はあるのか…?」 「ある」 弓弦は腹に力を込める。 「『時空の残想』だ。碑文の通りだとするならば、薔薇水晶に黒聖香を作用させて作るのだろう。それが、全ての鍵だろうか?」
/259ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加