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「どっこらせ」
音哉が入ってきた。
「交代だ。お前は外で待機」
「分かった」
そう言うと弓弦は直ぐさま部屋を出て、バイザーのシステムをまた操作する。
ライトからの黒い光が、音哉が冷たいロープで姫羅をきつく縛る様子を壁越しに捉え、弓弦の右目に投影する…。
弓弦はそのまま部屋のドアを見つめるように立っていることに決めた。
案の定、音哉は姫羅を無理矢理起こすと、メスのように鋭く冷たい言葉で彼女を虐げはじめていた。
また、彼女がトランシーバーに気づく様子はない。
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