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(ヤバイ、ウソつき合戦になってしまうぞ……)
弓弦の言う通りである。
なにしろ、姫羅はこの事件が音哉・弓弦・そして雪彦の共同計画によるものだなんて知っているわけがないのだ。
そのせいで、彼女はこれは音哉が勝手に仕込んだものだと改めて信じ切ってしまっていて、雪彦はどうしても彼女を裏切れず、それ故に嘘八百で塗り固めた説明をせざるを得なくなった。
それは音哉も全く同様で、あくまでも雪彦は規律を乱す者だと「言い掛かり」をつけるくらいしか方策がなかった。
しかし、幾度も修羅場を乗り切ってきた彼らは、姫羅に聞こえないように呟く。
「Show must go on」
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