帝と不良王子と白騎士2人

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「お急ぎか、鏡」 「当たり前だ。瑞樹が危ない。早いうちに薔薇水をつけ……」 鏡が言いかけるのに被せて、弓弦は話す。 「ああ、荒療治はしたよ。幸い……なのか、私は薔薇水を使わなくても、ああいう剣の傷は治せるものでね」 「ならちゃんと治せよ!」 「出力が低くてね、短時間じゃ荒療治しかできないのよ。長居はできないし」 鏡は彼の事情がよく分からないだけに、何も言えなくなった。 そこに弓弦は続ける。 「お手数ならアイツをベッドにでも括りつけてから出かければ?」
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