嵐の前の静かでない時間

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弓弦はどこか虚ろに映る都心の夜景を眺めながら呟く。 「君たちが結婚することは、ある一つの『証』になると思う」 「証……?」 姫羅の問い掛けに、弓弦は優しく答える。 「和解、かな」 「和解……?弓弦、どういうことだ」 「それが全てを終わらせる鍵になるんだと、私は思う」 弓弦は一旦下を向く。 そして、毅然とした顔で強く告げた。 全てを揺るがすものだから。
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