騒乱のシャングリラ

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「姫だから暴力を振るわないなんて思うな」 そう言うままに姫羅の腕を掴み、なおも抵抗する彼女に鉄拳を浴びせた。 彼女はその途端に鏡の腕に倒れ込む。 「姫羅っ!」 その頃どうにか起き上がっていた雪彦が鏡に飛び掛かる。 「五月蝿い」 鏡はやはり雪彦の腹を蹴った。 雪彦はたまらず床に倒れ込む。 弓弦はそれを見逃さなかった。 「見送るか」 彼はようやく立ち上がり、雪彦をうまく避けて裏口に向かう。 着く頃には、鏡はもう、姫羅を抱えてどこかへ行っていた。
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