In Nagano's Home

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やがて「永野」と書かれた札がある所に着く。 「ごめんください」 弓弦が言った途端ドアの向こうでドタドタと忙しそうな音がした。 「どなた?」 「弓弦だ」 「弓弦か、いらっしゃい」 (ガチャッ) 男がドアを開ける。 弓弦はそのままリビングまで入っていった。 「久しぶりだな、弓弦」 「こちらこそ。……尤も、タクシーに乗ってたときに、どっかの駅で見たような気もするんだが」 「そうか?」 「いや、何となくだ。あいにくそのすぐ後に横羽線に乗ったもんだから、確認する余裕もなかった」
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