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しかし、何があったのか、姫羅には意識はなく、彼女は物理法則の為すがままに、遠くに放られた。
「ハッ!!意外に脆いな、姫も」
雅晴は高笑いとともに、右手の「剣」を高く挙げる。
ちょうど、そのとき。
(シューッ…………)
その姫の身体から、彼女が意識しないうちに、何かの光が迸る。
「――――あぁぁーーっ!!」
同時に、雷に直接打たれたような激しい痛みが彼女の身体を貫き、蝙蝠が鳴くような恐ろしい悲鳴とともに、意識を無理矢理この場に引き戻す。
一方、当の「光」は、巨大な渦となり、薔薇の香りを過剰なほどに振り撒きつつ、雅晴へと向かっていく。
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