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「あなたと二人で来た丘は、港が見える丘。
色あせた桜、唯一つ、淋しく咲いていた………」
一昔前の歌謡曲が小さく流れてくる。
弓弦はそれに耳を任せながら、じっと入口を見る。
バイザーは下りており、レーダーはしっかり動いている。
やがて2つの点が近づいてきた。
そのうち1つは前のように、白い光を強く放っている。
また、外れにももう1つ点があるのが分かった。
「またか」
弓弦が呟く頃、2つの点が入ってきた。
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