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見えないはずのドームの中がはっきりと弓弦の右目に映る。
しかし、そんなことなど、2人の男や、姫羅という女には分かりようはなかった。
彼らは弓弦の存在自体を知らないままだった。
その状況で2人の男が切り結ぶ。
キィン!キィン!という音が、弓弦の耳にはっきりと伝わってくる。
男たちは空を舞う。
しかし姫羅は………
あろうことか、麻酔薬が染み込んでいるであろう布で口を押さえられていた。
「ううっ!」
剣の音ではなく、彼女の呻き声が弓弦の神経を捉える。
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