黒を知る紅

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「久しぶりだな音哉。弓弦だ」 「やはり……黒薔薇の帝か!」 「そうだ…」 音哉は、弓弦を知る、極めて少ない存在だった。 だから弓弦は質問する。 「で、姫羅をどうする気だ?」 一方の音哉も彼には何故か親近感があった。 だから彼と話す気にもなった。 「あの姫に真実を言う。気づいているか知らないがな」 「真実……ああ、白薔薇の姫だということか?」 「そう。もしかしたら聖香が絡むかもしれないからな」 「聖香、か。まあ一応お前も含め、聖騎士はみな持っているはずだが」 「それなど問題にならない量だ」 「なるほど。俺はどうだろうな」
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