惨劇を後ろに

4/18

27人が本棚に入れています
本棚に追加
/259ページ
「その、雪彦、というのが?」 「そうですね。ちょうど今、まだ鏡と斬り結んでいる所でしょうが」 一瞬、弓弦の口の動きが消える。 同時に、私は白薔薇の姫じゃない、おかしなこと言わないで、と、不条理がまた1つ飛んでくる。 「………いいのかこれで?」 「彼らに聞いてください」 弓弦はこのカップルに呆れそうになっていた。 1等の宝くじが風で飛んでいっても、そのままそれを放ったらかしにする奴なんているか? 操り人形となっている雲なんてあるのか? ……ちょうどその後ろでは地獄絵図作成の準備の真っ最中。
/259ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加