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「…あ……すまない……」
それは兄妹に言ったのだろうか。
そして今度は、バターン、と、ドアを激しく開ける音がする。
「久しぶりだね、音哉のおじさん」
別の美少年が入ってきた。
同時に、皆がその明るい少年に目を向ける。
「………瑞樹。返り討ちにしてくれるわ」
音哉は「作り物の」怒りも交えながら、手を翳し、紅蓮の長剣を手にする。
同時に、自分の罪業を呪ってか、引き攣ったような笑みを浮かべていた。
しかし、瑞樹は彼の苦しみなど知らない。
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