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朝がきた。
私は寝る前に、風精霊に頼みまた縄で縛ってもらったので雪村と同じ格好。
雪「……ん…?」
雪村が起きた。
色々独り言を言い、最後に私を見た。きっと、状況整理をしたのだろう。
しばらくして、襖が開きおじさんが入ってきた。
「ああ、目が覚めたかい」
井上源三朗だった。
「すまんなあ、こんな扱いで……。今、縄を緩めるから少し待ってくれ」
雪「え…?」
井上は雪村の縄を解き、私の縄も解いた。どちらも、手の縄は残った。
雪「えと、あの、ありがとうございます」
雪村は頭を下げた。
私は
「井上さん………あの少しお願いしたいのですが…………いいですか……?」
「ん?なんだい」
「頭の櫛を取ってほしいのです……櫛は持っていて下さっていいですから…」
と言うと、井上は私の後ろに回った。
「ああ、本当だ。取ったほうがいいね………
っと、じゃあすまないが預かっとくよ」
取ってくれた。
「ありがとうございます」
「いや」
と少し笑った。
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