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「何「畜生、やりやがったな!」
「くそ、なんで死なねぇんだよ!
駄目だ、こいつら刀が効かねぇ!」
次々に聞こえる、襲われているだろう男達の声。
「何なんですか…?」
私は、咲君の膝の間に座っていた。
「ここは………多分、薄桜鬼の世界……」
「ハクオウキ……薄桜鬼!……なるほど……あれは羅刹ですか………」
「そう………で、主人公………」
物陰に隠れている人物を指差した。
「あ「ひ、ひひひ」
「た、助け――」
咲君が私の耳を覆った。
(大丈夫なのに…)
咲君が手をのけた時、主人公が物音を立てた。
(…)
羅刹が気付く。
私は、手をポケットに入れ……
出した物を
投げた。
羅刹の頭に命中。3人共にグラリと傾き倒れた。
「碧羽様、助けるなら私に言ってください」
半ばあきれ気味に、だけど心配気に言う咲君。
「……ありがと」
「終わっ………いえ」
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