序章

2/8
前へ
/316ページ
次へ
「何「畜生、やりやがったな!」 「くそ、なんで死なねぇんだよ! 駄目だ、こいつら刀が効かねぇ!」 次々に聞こえる、襲われているだろう男達の声。 「何なんですか…?」 私は、咲君の膝の間に座っていた。 「ここは………多分、薄桜鬼の世界……」 「ハクオウキ……薄桜鬼!……なるほど……あれは羅刹ですか………」 「そう………で、主人公………」 物陰に隠れている人物を指差した。 「あ「ひ、ひひひ」 「た、助け――」 咲君が私の耳を覆った。 (大丈夫なのに…) 咲君が手をのけた時、主人公が物音を立てた。 (…) 羅刹が気付く。 私は、手をポケットに入れ…… 出した物を 投げた。 羅刹の頭に命中。3人共にグラリと傾き倒れた。 「碧羽様、助けるなら私に言ってください」 半ばあきれ気味に、だけど心配気に言う咲君。 「……ありがと」 「終わっ………いえ」
/316ページ

最初のコメントを投稿しよう!

252人が本棚に入れています
本棚に追加