13.Under the rose

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「おいおい、脅迫禁止だぞ」 「何をおっしゃいます、隊長」  土屋が欠けた歯を覗かせて笑う。 「増田君にも手伝ってもらおうと思って」 「つーか今『てめぇも手伝え』ってはっきり言ってたろ」  大槻が指摘する横で、上杉が顔を真っ赤にして笑っている。俺は一息ついて、 「仕方ない。……上杉、二人を手伝ってやってくれ」 「はい」  指で涙を拭いながら、上杉が頷いた。 「一応、見張りも頼む。こいつらだけじゃ店頭でチリソースやマスタードを大量に仕込みかねん」  振り向いた高岡の強張った顔が、俺の勘が正しいことを証明している。 「やったら、どうなるかわかってるな」  念のため、釘を刺した。 「"DAEG"が120万くらいなんですよ」 「お前、アレ狙ってるの?」  カタログを読む増田の言葉に土屋が噛み付いた。 「かぶるじゃんかよ」 「別にかぶってもいいじゃないか」  カタログをテーブルに置いてポテトをつまむ。 「二人はカワサキ党か」  わかりやすく頬を緩めた二人。 「やっぱり“漢カワサキ”でしょ」
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