2.休日初日、夜

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 腕を組んで、彼女が現れるのを待つ。と、珱美がにやにやして言った。 「偶然にしても、可愛い子でよかったな。圭吾」 「ん?」 「今夜を馴れ初めとして、彼女と長~くお付き合いするとしようや、な!」  肩をやけに強く叩かれる。痛む箇所をさすりながら、苛立ち任せにやつを睨んだ。 「お前、早速狙ってんのか」 「は?」  珱美はぽかんとした表情をして、 「違う。お前に言ってんの」 「俺?」 「新しい恋でも始めませんか、ということさ。来たぞ」  唯がきょろきょろしながら戻ってきた。  新しい、恋……?  予期せぬ言葉を投げかけられた俺は、彼女に歩み寄っていく珱美の背中を、複雑な思いで見つめていた。
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