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跳ね起きて、俺は現実に戻る。
本当に首を絞められていたかのように息苦しく、何回も空気を貪った。
呼吸が落ち着いた頃に額へ手をやると、掌に汗の雫が大量についてきた。その手も細かく震えている。
「――……」
着ていたシャツがべったりと体に張り付いていたので、ベッドから降りて着替えを取り、点けていたランプを消して寝室を出た。
寝汗のせいか、部屋が一段と肌寒い――二日間の休みをもらっていたことを思い出しながら、窓の外を眺めた。
うっすらと紫がかった青い空。
よく晴れそうだ。
193、194、195……。
敷いたマットの上で日課をこなす。先ずは、プッシュアップ100の2セット。
あと五回。
「ふうっ」
熱を持った腕をクールダウンさせながら、次はマットの上に仰向けに横たわって脚を上げた。
続いてVシットも100を2セット。
それから浜を走りに行くのだ。
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