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「よーし、父ちゃんと風呂行くか!」
風呂桶を担いで騒ぐ平助。その隣で静かに手拭いと固形石鹸を準備する太郎。
「行ってもいいけど、この前みたいに、いきなり、お湯を頭からかけるのやめてよ。」
「お前、水が…怖いのか?クッハハハ」
腹を抱えて笑う平助に、太郎は顔を真っ赤にさせ拗ねた。
「ちょっと…太郎が可哀想…」
太郎に駆け寄り、頭を撫でる千鶴。
「よし!父ちゃんがな、男のお湯の被り方を教えてやる!」
「なんだよ。それ…」
「男の湯の被り方はな…こー桶をだな…ザバーっと…」
「ちょ、平助さん!」
石鹸やら手拭いやら着替えが入った桶を見事に自分の頭上へひっくり返した。
ガラガラ…ガコン…
なんとも鈍い音とともに、平助の頭に石鹸が乗っかる。
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