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「クッハハハハハ!父ちゃん、カッコ悪ーい。」
見ていた太郎は指を指して大笑い。
千鶴も初めは心配そうにしていたけれど、間抜け面で立ったままの平助に笑ってしまった。
「うわっ千鶴まで?ひでーよ。」
桶に散乱した物を入れ直しながらぼやく。
「ごめんなさい。つい」
「つい、じゃねーよ。あーあここんとこが傷付いたなー。」
胸を押さえて千鶴に言う。
「ごめんなさい…。あ、あの平助さんがしてほしいこと一つ聞きますから。それで許してくれませんか?」
「一つだけか…」
肩をガクッと落とす平助。
オロオロしながら千鶴は平助に近付き…
「じ、じゃあ2つ…。」と小さく言う。
「ん~、よし2つで手をうつか!」
ニカッと笑った平助にホッと胸を撫で下ろす。
「ところで、平助さんは私に何をしてほしいんですか?」
「そりゃあ、決まってんだろ?」
千鶴は、ん? と首を横にかしげ、少し考えてはみたけれど分からない。
「ちゃんと、教えてください。」
「仕方ねーなー。千鶴、耳貸してみろ。」
千鶴は言われた通り平助に耳を傾けた。
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