幼い二人

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太郎には聞かれたらマズイことなのかな…。 千鶴はドキドキしながら、その答えを待った。 「一つ目は、千鶴と太郎が今以上に幸せになってほしい。もちろん、そのためには俺の力が必要だけどな。まぁ、そこんとこは任せとけ。で、二つ目はだな…」 平助が二つ目をいいかけた時、太郎が、むくれた顔をして見ているのに気が付いた。 「ずるいよ。父ちゃんと母ちゃんだけで内緒話するなんてさ。」 「ごめん。ごめん。ったく、しゃーねーな、太郎も聞きたいのか?」 平助の言葉にコクりと頷く。 そして千鶴と平助が太郎の背丈に合わせ、しゃがみこむと、さっきの続きを話始めた。 「二つ目は……千鶴に似た女の子がほしい。……カー!!って、おい、何言ってんだよー俺は!」 「父ちゃん、うるさいよ!」 「もう耳元でいきなり大声はやめてください……って、…平助さん今のって…。まさか…。」 「そう。太郎に妹ができたらなーってな。まっ、弟でもいいんだけどな。」
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