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「……こ、怖いこと言わないでくださいよ!警部!!!」
部下達の泣きそうな声に少し情けなく思いつつ、再び尋ねた
「んで、なんであれがそいつの声だって分かんだ?」
「それはこの学園なら全員が知ってますよ。…彼らは有名ですから。」
「そういや、先週も言ってたな… 双子と三つ子だっけ」
フーッと煙草の煙りを吐き、携帯用の灰皿にしまう。
「まぁ、とりあえず性格の歪んだヤツが犯人に違いねぇ… 死人が生き返るなんて聞いたことねぇし!」
「……る」
「あ?」
聞き込みを開始しようと腰を上げたときだった。タカが狂ったように叫び出したのは――
「……だ!いやだ!いやだいやだいやだ!!!殺されるっ!!次は俺が… っ いやだ!いやだよぅっっ!!!」
「お、おい!?どうしたんだいきなり!!!」
駆け出そうとしたタカを捕まえ、警部は肩を揺する
「離して! 離せよ!!今度は俺なんだ!!鬼に捕まったら終わりなんだよっ!!」
肩を掴んでいた警部の手を払い、タカは発狂して出ていった。
「「「……………」」」
そのタカの"異常"とも言える発狂ぶりに、一同はただ立ち尽くすしかなかった。
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