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「!」
「おい!今の声は…」
その場に緊張が走る。
「あちらです警部!」
バタバタ…
叫び声が聞こえた場所へ一同は急いで向かった。
――――……
――…
『………』
チキチキチキ、
「ハァハァ…ッ あ!」
ドタッ!
一人が倒れた。
「吉田!!」
「お、おねが…っ!た、たた助けてっ 」
鈴木が倒れた吉田の元に駆け寄ろうとしたそのとき――
ヒタッ…
暗闇から一つの手が…
吉田の足を掴んだ。
「ひっ…!」
『……(ニコッ)吉田くん、つーかまえた…』
ミシ…っ!ミシミシミシっ!ブチブチブチッ
「う、うわ゙ぁぁぁぁぁああああああ!!!」
ずるずると吉田の足だけを持って去る後ろ姿に残された鈴木は腰を抜かして絶叫をあげた。
それから数秒後、
駆け付けた警察や教師の目に入ったのは‥
周りの壁や窓に飛び散る夥しい血と、
まるで強引に、人の力などありえない、とてつもなく強い力で引きちぎられたように……両足が失くなった、白目を剥き、既に死んでいる吉田と…
ひたすら吉田の亡きがらとその背後の闇を怯えた目で見つめる腰を抜かした鈴木の姿があった…。
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