-怨み-

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――… 「くそっ! またか…」 次の犠牲者は昨日、斎を見たと震えていた… 鈴木だった。 「ひでぇな…」 ブルーシートをめくると、そこには腕がもぎ取られたように失くなった鈴木の遺体だった。 パタパタパタ! 「警部!彼らの共通点が一つ分かりました…」 「共通点だと?」 コクッと頷いた部下は小声で報告する。 「…殺された彼らは、全員…… 今井 光の… 取り巻きだったそうです。」 「なに…っ!?」 「なので、一番疑わしいのは… 例の鬼ごっこで亡くなった野崎 斎の兄、野崎 梓なんですが… それを現時点で決めつけることができないんです。見てください、コレを…」 寮内の監視カメラを分析したものです、そう渡されたのは食堂で仲良く三つ子と食事をする梓の姿、 二枚目は三つ子の教室で先生と喋るかなり嫌そうな梓、 三枚目は… 教室でうたた寝してる梓に、頬を突いたりしてちょっかい掛ける三つ子の姿――… どれもこれも、 殺された時間帯が合わないのだ。  
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