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――…
「ちがう… ちがうっちがう!!俺のせいなんかじゃない!!」
転がった生首、首のない胴体だけの会長と、血で真っ赤に染まった髪、顔が原型留まらないほどにグチャグチャに刻まれた二つの酷い死体に今井は狂ったように叫んだかと思うと今井は走りだした。
自分を愛してくれた周りの人間が次々消えていく――… 恐かった。自分がしでかしたことがこんなことになるとは思ってなかったからだ。
自分を愛してると、ひたすら甘やかしてくれた副会長はいない。
俺様だけど、優しかった会長は……
もう、いない。
「 …っ 頼むからっ 復讐するなら…ッ 俺を殺せばいいだろ!な… んで、なんでっ!俺じゃなくてあいつらを殺すんだよッ ヒクッ!
もう十分だろ…っ!?
あの日、階段から突き落とした俺を怨んでんだろ!?なぁ…ッ 頼むからっ もう…ッ」
――…コツ、
チキチキチキ…
聞こえたカッターのような音に薄暗い廊下で顔を上げた。
『今井、お前が…
殺したのか?』
無表情に見つめる梓が立っていた。
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