幼い頃の詩集

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いつまでも 小さく震える君は…   僕の手を 振りほどいて 海に走っていった…   沢山の涙を流し… 波の中に 消えていった…   目を覚ますと 小さな寝息をたて 無防備に眠る君がいた…   嫌な夢を見た…と 蒼い顔した僕に 気づき 君は優しく 髪に触れた…   そして一言 “私は大丈夫…”   そう言って 僕を強く抱きしめてくれた…   優しく流れる涙を 君は微笑みながら拭ってくれた…   そんな夢を 僕は今でも 見るんだ…   この世から逝なくなった 君の夢を… なんども なんども…。
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