31人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
思い通りにいかない躰…
涙を流す この空の月…
ふせて耳を抑える僕に、
手を…
手を差し出す貴方の姿…
微笑んだ貴方の瞳の奥に
見える哀しい過去の傷痕は…
僕の躰中に広がり
紅い花びらを舞い上がらせた
走り…
時には止まり
僕は振り返らずに
進んでいたけど
目の前の貴方は
遠く…儚く
舞い上がった
花びらのように…
美しく…華麗に
月の光に
消えていった
手をのばす僕の
腕は…
もう誰も掴めない
最初のコメントを投稿しよう!