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第5話
忘れる人
千年の時はたち
時代は平成
テレビはアナログからデジタルに変わり古い物は切り捨てられていく時代
そんな中 鬼ーは千年もの間監獄に閉じ込められ続けたのである
勿論村の人間は死に鬼ーのことを知っているのは数える程しかいない…
「今日から看守が変わることになった」
鬼ーの看守は五年ごとに交代となっている
「もう五年か…早ぇな…」
「俺には遅く感じたけどな」
看守は看守を辞めるさいに政府の規約により鬼ーに関する記憶を失うことになっている
「お前と話すのもこれが最後だな」
「辛気くせぇな…とっと行けよ」
鬼ーは壁に寄りかかり看守を煙たがるように目を瞑った
「じゃあな…元気にやれよ」
「…おう」
看守は監獄を後にした
鬼ーにしてみれば今までの中でゆういつよくしてくれた看守であった
「また一人…俺を忘れてくんだな…」
ゴロゴロ
ドシャーン!
鬼ーが考えていると人間が上から転がってきた
「痛って…」
「なっ…なんだ?」
人間は起き上がり鬼ーの方を見た
「あっ!」
目を見開きビシッと姿勢を整えた
「きょ…今日から真田鬼ーさんの看守をすることになった豆乃木玉雄です!よろしくおねがっ…うわ!!?」
言い終わる前に足を滑らせ転んだ
ドテッ
「痛った~い」
玉雄は腰を擦った
「…なにこれ」
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