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笹岡は、適当に「部屋の空気が澱んでいる」だの「何かに見られている気がする」だの書けばいいと思った。
それよりも、このベッドは最高だーー体が沈みこむこの感覚はーー沈み・・・・・・!!
笹岡は、愕然として目を開けようとした。
しかし、何故か目を開けることができなかった。
体は、いつまでも沈みこんでいく感覚に包まれたままだった。
深く深く、さらに深くーー
笹岡は起き上がろうとして、体が動かないことに気づいた。
焦る彼の耳元で、
『ちょうだい。』
と甘い声がした。
女性の声だった。
笹岡は、ギクリとした。
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