自分

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「ゆめちゃん、携帯貸して」 くりちゃんが言った。 「こいつ、赤外線知らないから」 先輩が笑いながら言っている。 携帯を渡すと、くりちゃんが構い始める。 「私もよろしく。 夢叶ちゃん可愛いから、今度一緒に遊びたい」 美幸さんが言っている。 可愛い? きっと目が悪いんだね。 私の事を可愛いだって。 褒めてもらってるのに、こんなこと思うって性格悪いな。 自分で自分に苦笑い。 三人は、美幸さんの元彼の話をし始めた。 二歳年上の人で、今は東京に居るみたい。 「向こうは人気出ちゃったし、お互いの仕事が忙しくて」 美幸さんは仕事をしているんだ。 「美幸さん、モデルなんだ」 先輩が私に教えてくれた。 「だから綺麗なんだ」 「夢叶ちゃんありがとう」 私の本音に、素直に喜ぶ美幸さん。 性格も良いんだろうな。
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