告白

10/14
前へ
/988ページ
次へ
「お前何やってんの?」 上から声が降ってくる。 「私は石です。 話しかけないでください」 先輩に言う。 こんな真っ赤な顔を見られたくない。 「ついに壊れたか?」 逆の頬も冷やす。 「熱でもあんの?」 先輩がしゃがみ込む。 「いえ、何でもないです」 先輩がおでこを触ってくる。 「大丈夫みたいだな」 「大丈夫なんです」 「お前今日おかしいぞ」 先輩にジッと見られる。 「はい、すみません」 「何があった?」 恋をしています。 なんて言えるわけない。 「疲れました」 そう逃げた。 「体力無いな」 先輩がため息をつく。 「明日から体力づくりします」 朝早く起きて走ろうと思う。 「とりあえず行くぞ」 そう言われ、前を歩く先輩の後を追いかけた。
/988ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1094人が本棚に入れています
本棚に追加