対立

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思った以上の痛みに目をおもいきり瞑る。 いーーたーーいーー! 大声で叫びたい。 これじゃ、バイトなんて無理だ。 また休まないといけないと思うとため息が出る。 「抱っことおんぶ、どっちが良い?」 全く動かない私に先輩が口を開く。 「車いすで」 「取りに行くの面倒くさいからどっちか選べ」 重いし、人に見られるのは恥ずかしい。 だから車椅子がいい。 「あんたのこと何回も運んでるし、遠慮すんな」 先輩が言った。 そうだった。 私が眠っているときにベッドに移動してたことがあった。 先輩は重いのに運んでくれたんだよね。 「あんた少し軽くなったね」 って、私の体重も把握してる。 恥ずかしい。 ため息をついた先輩は、強制的におんぶして歩きだした。 「先輩痛いです」 お腹の部分と、先輩の手が当たっている足の部分が痛い。 「我慢しろ。 なんなら走ろうか?」 この人は鬼だ。 「嫌なら大人しくしてろ」 私は人に見られている恥ずかしさから、先輩の背中に顔を付けて目を閉じた。
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