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高村先輩の家にお邪魔する。
「今日は何が食べたい?」
お母さんがニコニコしながら麦茶を出してくれる。
「おばさんの手料理なら何でも良いです」
私までニコニコしてしまう。
「お前肉食え」
先輩が言う。
「最近まともに飯食えてなかったんだろ?」
先輩は体重が減ったことを知っているもんね。
「ハンバーグとから揚げどっちにしようかしら」
上機嫌だ。
それに比べて、機嫌が悪い先輩。
こんなに不機嫌な先輩は初めてだ。
昔の先輩は、ずっとこんな感じだったのかな?
「飯まで少し寝れば?」
だけど、優しい先輩。
二階の手前の部屋に三人で入る。
「ここ、裕太達のたまり場。
服とか、何でも使っていい」
ソファーベッドが二個に冷蔵庫とかテレビがある。
「私の家より物がある」
少し感動。
「あんたの家が何も無さ過ぎるんだよ」
ですよね。
「テレビ頂戴!」
「バカだろ・・・置くところ無いくせに」
先輩がやっと笑った。
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