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私は大きな声で言った。
「ごめんなさい!!」
三人の視線が私に集まる。
美幸さんに先生を知っていることを言っていればこんなことにならなかった。
私が先生を好きにならなかったら・・・
「ちょっとこいつ借りる」
先輩が私を抱き抱えて部屋から出る。
「先輩、ちょっと」
向かうのは先輩の部屋。
そして、ベッドに座らされる。
「あんた、さっき何考えてた?」
先輩が目の前に座る。
「変なこと考えてなかった?」
先輩に言われ、横に首を振る。
「どう考えたって、今のは美幸さんが悪いから」
「でも・・・」
「でもじゃない」
何も返せない。
美幸さんが心配で戻ろうにも、体が言うことをきかない。
先輩は戻ることを許してくれなかった。
二人のことは二人に任せよう。
そう言うだけだった。
「栗原・・・今度会ったら絶対に許さん」
「暴力は駄目ですよ」
「顔以外なら大丈夫だろ」
「そういう問題じゃありません!!」
先輩にも困ったもんだ。
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