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「手貸して」
右手を先生のほうに出す。
「これで安心できるだろ」
先生の笑顔と、繋がれた手。
「安心よりドキドキして寝れません」
ハハッと笑う先生。
「でも放してやんない」
いたずらっこみたいに笑う先生を可愛いと思ってしまった。
こんな先生を見れるのは、限られた人しか居ないだろう。
嬉しくて笑顔になる。
「どっちが先に寝れるか競争」
先生に言われて、急いで目を瞑る。
「・・・」
視線を感じて片目を開けると、先生が笑いながらこっちを見ている。
「先生寝る気ないでしょ?」
「あるよ」
「絶対ウソだ」
「分かった、ちゃんと寝るから」
先生が目を閉じたのを確認してから、私も目を閉じた。
先生の大きな手が温かくて、すぐに眠りについた。
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