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再び目を覚ますと、部屋には誰も居なかった。
時計は七時前を指していた。
先生の携帯がテーブルに置いてあるから、帰ったわけではなさそうだ。
遅くまで起きていたはずなのに、もう起きてるって、ちゃんと寝れたのかな?
痛む体を頑張って起こす。
昨日は寝すぎた。
体がだるい。
ボーっとしていると、部屋の外から声がする。
先生と先輩の声。
ドアが開いて二人が入ってくる。
「おはよ」
先生が私に向かって笑顔を向けた。
二人とも汗だくで、首にはタオルが掛けてある。
あいさつを返すと、二人は床に座った。
「疲んたーーー」
先生が言った。
「負けると思わなかった」
続いて先輩が言った。
「久しぶりに本気出した」
先生が床に大の字に寝転ぶ。
先輩は三人分の飲み物を出してテーブルに置いた。
そして、私の腕を掴んでベッドから下ろしてくれた。
「次、リベンジするんで覚悟しといてくださいよ」
先輩が座りながら言った。
ジョギングのつもりが、いつのまにか勝負になっていて、全力疾走になっていたらしい。
少しの差で先輩が負けてしまい、納得いっていないようだ。
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