あなたとなら

名前

お昼休みになり、お弁当を机の上に置いた。

だけど、教室でお弁当を食べるわけじゃない。

いつもなら、真っ先に私の教室に飛び込んでくる和美を待っているのだ。

入学してから私と和美は、校庭でお弁当を食べるのが日課になっていた。

どうしたんだろう・・・

十分待っても和美は来ない。

だんだん心配になってきて、お弁当を持つと教室を飛び出した。

廊下の端にある和美の教室まで走って、前髪を直す余裕もなく中を覗く。

知らない顔がたくさん居る中に求めている姿は無かった。

もしかして・・・

具合い悪くて保健室に居るのかもしれない。

大丈夫かな・・・？

急いで一階にある保健室まで行こうと階段を駆け下りようとした時、突然右腕を掴まれた。