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「私帰るんで、もう一泊したらどうですか?」
「夢叶に会いにきたのに、それは出来ない」
「あんた一人にするのは危険すぎる」
二人に反対される。
先輩の家に呼び鈴が響いた。
そして、先輩が赤塚先輩を連れて来た。
先生と先輩のことが心配だったらしい。
だから、和やかなムードに安心したと言っていた。
「さっき電話で大丈夫だって言ったはずだけど」
先輩が麦茶を出しながら言った。
「和美にゆめちゃんの様子見て来いって頼まれたし。
大丈夫そうで良かった」
と、赤塚先輩が笑った。
「和美、今日もバイト?」
「法事で京都行くって」
後でメールしよう。
心配かけたしね。
「ちょっと上行って良い?」
先生が急いで二階に上がって行った。
「赤塚先輩、心配してくれてありがとうございます」
私はお礼を言う。
「あんまり無理するなって和美が言ってたよ」
「はい、気をつけます」
高村先輩といい、赤塚先輩といい、本当に優しい。
類は友を呼ぶというけど、本当だ。
だったら、赤塚先輩も先生と意気投合するに違いない。
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