温泉

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唇はすぐに離れ、それと同時に目を開ける。 キ・・・キ・・・キス・・・ 声も出ない。 「機嫌直さないから罰だ」 先生が言う。 こんな罰なら、いくらでも受けたい。 いやいやいや、そんな事考えてる場合じゃない! 先生とキスしちゃった。 時間差で顔が赤くなってくる。 心臓が暴れていて、先生にばれちゃうんじゃないかと思うくらいにうるさい。 「真っ赤」 私の顔を笑いながらつつく。 どうしよう、顔が熱い。 両手で頬を押さえる。 「見ないでください」 恥ずかしい! 可愛いと笑っている先生。 私の中の不機嫌という文字は、どこかに行ってしまっていた。 部屋に不機嫌な二人が居ることも、頭の中から消えていた。
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