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お昼になり、先生の車で出発。
先生は超不機嫌。
「温泉なんて久しぶりだー」
「まだまだ甘いんだよ」
と、後ろから上機嫌な二人の声。
「絶対にどこかで捨ててってやる」
先生が言ったのを聞き逃さなかった。
「それは駄目でしょ」
私は先生に突っ込みを入れる。
「あいつ頭良すぎる」
高村先輩のこと。
先生でも敵わないなんて、先輩は何者なんだ。
「もっと良い高校行けただろ」
先生が聞く。
「校則も緩いし、家からそんなに遠くないから」
「俺の通ってたとこも、そんなに厳しくなかったけど」
「元カノと一緒は嫌だった」
先輩は簡潔に答える。
「赤塚先輩は何で決めたんですか?」
「バスケの推薦」
なるほどね。
先生は目的の場所に着くと、赤塚先輩を連れて買い物に行った。
理由は、何かと使えるから。
「お前は夢叶の番犬な」
高村先輩にそう言っていた。
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