本音

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駐車場に車を停める。 「人多いし、お前らだけで行って来い。 無理すんなよな」 先生が言った。 「行こ!!」 先輩達に言う。 「テンション高いな」 赤塚先輩が言って、車から降りる。 潮風が吹き、海の匂いに包まれる。 「ねー先輩、海だよ海」 近くに来た高村先輩を見て言う。 先輩は何も言わずに、私をただ見下ろすだけ。 「うわ、テンション低っ!」 「あんたが高すぎるの!」 私は大きく深呼吸を何回かする。 「うん、海!!」 目を開けて言う私に、うるさい奴だと先輩が呆れている。 「しょうがないから行くか」 「行く!」 パソコンを構い始めた先生に手を振って、三人で海岸に出る。
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