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「いつも一緒に居れたら、毎日楽しいんだろうな」
先生が言う。
「それ以上に大変だと思います」
「自分で分かってんだ」
分かるもん。
少しの沈黙のあと、先生が口を開く。
「これ以上可愛くならないで」
・・・・・。
「先生、視力いくつですか?」
「お前には、ムードという文字は無いのか?」
先生が笑いをこぼす。
「先生がおかしなこと言うから」
私の声はどんどん小さくなる。
「夢叶は可愛いよ。
だから、ワンピースも水着姿も浴衣姿も、誰にも見せたくない」
先生の視線は、海を見ている。
「俺からすれば、俺なんかよりもあいつらの方が、見た目も中身も良いと思う。
だから、病院であいつと一緒に居たのを見て、腹が立った」
睨み合っていた理由。
先生は何も分かっていない。
先生がどれだけ魅力的か。
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